包茎というと、忌み嫌われる風潮がありますが、
その歴史を振り返ってみると、全く異なります。
古代ギリシャやローマの裸の男の彫刻を
見たことがある人はわかると思いますが、
これらの男性のペニスは皮をかぶっています。
画像引用元:古代ギリシャ彫刻の謎に迫る
包茎こそ美しい!亀頭が露出しているペニスは汚らしい!
実は、古代ギリシャ時代は、先が細くとがった
小さな包茎のペニスが美しいとされていました。
包皮は非常に価値があるもので、
逆に亀頭が露出しているペニスは
汚らわしいと考えられていたのです。
ギリシャ・ローマ時代、スポーツは全裸で行われていました。
そのため、公衆の面前で亀頭を露出させるのは不作法だとされたのです。
こうしたことから、包茎じゃない男性が
逆に包皮を再生させる手術を受けることもありました。
ユダヤ教やイスラム教の間では包茎はタブー
一方、ユダヤ教やイスラム教の人たちの間では、
包茎が忌み嫌われていました。
旧約聖書のアブラハムの記述に、
神と契約を結ぶため割礼を行ったというのがあります。
これ以降、イスラエルのユダヤ教の信者は、
必ず割礼を受けなければならなくなったと言われています。
ユダヤ教徒にとって、包皮を切り取ることは、
神への誓いの印だったのです。
キリスト教は包茎であることが尊ばれた
しかし、同じ宗教でもキリスト教は異なりました。
人間の身体は美しいもので、その身体に傷を付けることは
冒涜であると考えられていました。
キリスト教はユダヤ教から分かれたもので、
当初は割礼が行われていましたが、
身体の一部を切り取ることが
神との契約が成立するわけではないと考えられるようになりました。
キリスト教では、代わりに洗礼という儀式が行われるようになり、
それがキリスト教が広く普及することになったとも言われています。